取り外したエアコンの保管方法と保管後の取り付けについて解説
「エアコンを取り外したはいいけど、新居に設置するまでどうすればいいの?」という悩み、解決します。
一度設置して取り外した後のエアコンは「ただそこにおいておけばいい」というものではありません。再設置する予定があるなら適切に保管してください。
このサイト内の記事は現役のエアコン工事職人が実際の現場で見たこと、考えたこと、知ったことをもとに書いています。参考になれば嬉しいです。
取り外した後のエアコンの保管方法
ベストな保管方法は新品時に戻すことだと思います。ルーバー(風向き調整する羽)などが動かないように各所テープで留め、全体をビニール袋で包み、衝撃で壊れないように発砲スチロールで保護してダンボールに入れる。これで新品時と同じようになります。
しかしなかなかここまでできないですし、実際ここまでやる必要はありません。次の通りやれば大丈夫です。
配管養生
エアコンの取り外し方と配管の養生の仕方によっては取り外し後の室内機の配管からオイルが出てくることがあります。コレを知らずに室内機を床においてしまうと、畳やカーペットにシミができてしまうことがあります。最悪の場合、畳は交換が必要になるかもしれません。賃貸住宅では特に気をつけてください。
配管の養生は基本的にエアコンを取り外した業者さんが行いますが、業者さんが行う養生の目的は「配管中に外部からゴミなどが入らないようにするため」なのでビニールテープで軽く養生するだけの業者さんも多いです。配管専用キャップもありますが、材料費もかかるため専用キャップは使用しない業者さんのほうが多いのも事実です。
また、エアコン工事をメインに行なっている業者さんであれば、オイルが垂れてこない(室外機に全て回収する)ような取り外し方をしてくれると思いますが、引越し会社のスタッフや便利屋さんとなるとその方法を知らない人も多いです。実際、便利屋やお客様ご自身で取り外した中古エアコンの取り付け作業を行うと作業中に配管内から多量のオイルが垂れてくることがあります。
保管においてオイル垂れが心配なら、配管先端にビニール袋を被せておくなどの対策をしておきましょう。
なお、配管からオイルが出てくるということは、エアコンを再設置した時、内部のオイル量が減っているということにもなるのでコンプレッサーなどに多少の影響があるかもしれません。そのためにもエアコン取り外しは引越し会社や便利屋ではなくエアコン工事業者さんに依頼しましょう。
ゴミ袋やタオルで包む
倉庫や車庫などで保管する際は、ホコリや塵から守るために室内機はゴミ袋に入れておきましょう。
たまに「雨にはあたらないから大丈夫」という理由で室内機を裸の状態でベランダや庭先などにおいている人もいますが、結露や湿気などによって機械的に壊れる可能性も高くなるので外におくのはやめましょう。
なお、ジメジメする場所だったり結露が発生しやすい時期なんかはビニール袋ではなくて薄いタオルとかの方がいいので環境や時期によって変えてください。
また室外機も室内で保管した方がいいものの、元々外で使用する設計になっているのでそこまで気にする必要はないように思います。室外機の保管で注意して欲しいのは置き場所です。できれば室内や庭裏に保管してください。
室外機を玄関先などの道路から見えるところに置いておくと盗まれる可能性があります。この記事を書く1ヶ月くらい前、2台の室外機を盗まれて手元に残ったのは室内機2台だけというお客さんもいました。
車で運ぶなら毛布で巻く
取り外したエアコンを車で運ぶ場合には毛布など衝撃を吸収できるものに包みましょう。大きな衝撃が加わり基盤や部品の故障となる可能性があります。
また、「車に入らないから」という理由で室外機を倒して運ぶ方もいますが、機械内のオイルが変なところに流れて設置後に故障するリスクもあるようですので注意が必要です。
業者にエアコン保管を依頼できるのか
引越しやリフォームの関係で「エアコンを置いておく場所がない」という方も多いです。特に家族連れでエアコンの台数が多いとか、一人暮らしでワンルームでの引越しでは多いのではないでしょうか。
エアコンを取り外した業者さんにそのままエアコンを預けたい気持ちもわかりますが、結論から言うと、保管してもらえる業者はかなり少数です。でも取り外したエアコンを数日後とか長くても1ヶ月くらいあとくらいにまた同じ業者さんに取り付けしてもらう予定なら、一時的に預かってくれる可能性も高くなるかと思うので相談してみましょう。
もし引越しに伴うエアコン移設工事であれば、エアコンの分解クリーニングを依頼することで手元のエアコンを預けられるだけでなくエアコンも綺麗になるので一石二鳥かもしれません。
サカイ引越センターやアート引越しセンターなど大手の引越し会社であれば荷物一時保管サービスを提供している会社もあるので、引越し時はそういうものを利用する手もあります。
その他、1日単位で預けられる「Day倉庫」というサービスでもエアコンを預けることができるみたいです。
数年間保管したエアコンの再設置について
知人から譲り受けて倉庫に数年間保管していたエアコン既存の古いエアコンと取り替えたいというお客様もたまにいます。数年間、動かさずに保管していたエアコンを取り付けても問題ないのか。結論から言うと、設置して動かしてみるまでわかりません。
ちゃんと保管していれば動く可能性は高いですし、私の経験的にも問題なく動いたエアコンの方が多いですが、やっぱり動かないリスク(動いても効かないリスク)もあるので、数年保管された中古エアコン設置作業は断る業者さんもいます。さらにエアコンの製造年数から10数年近く経っているとメーカー保有部品の関係で作業を引き受けてくれる業者さんは一気に少なくなります。
エアコンの状態や保管方法、年式、設置状況などによって最終的にどの判断が良いかはわかりません。取り付け依頼を検討している業者さんと相談した方がいいでしょう。
ちなみにリスクを考慮し中古品として販売しようにも買取時に試運転できないこともあるため値段がつかないことも多いですし、機種によって異なりますが値段がついても数千円くらいが妥当でしょう。
まとめ
取り外した後のエアコンの保管方法や再設置について解説しました。
処分するエアコンであればそこまで丁寧に扱う必要はありませんが、再設置予定のエアコンであれば丁寧な取り外し、丁寧な保管がマストです。雑に取り外されたエアコンを丁寧に保管しても、または丁寧に取り外されたエアコンを雑に保管しても問題が出ます。
引越しやリフォームなどで一時的にエアコンを取り外し、再度設置する際には是非参考にしてください。
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