エアコン取り付けにかかる追加費用｜よくあるものから珍しいものまで紹介

配管延長

エアコン取り付け工事の追加費用項目でもっともよくあるのが、配管延長。

エアコンの「標準取り付け工事」には基本的に配管は4mが含まれていますが当然のことながら現場状況やお客様の機器設置希望場所によって配管が4mでは済まないことがよくあります。そうなると、必要な分だけ単価（/m）で追加費用となります。

5.6kwまでのエアコン（一部除く）の場合には太さが2分3分（読み：ニブサンブ）、6.3kw以上になれば2分4分（読み：ニブヨンブ）の配管が使用されます。

例えば、２階の寝室に2.2kwのエアコンを設置し室外機は直下の地面に設置する場合には約6mの配管が必要になります。標準設置工事に配管が4m含まれている場合には【6m-4m=2m】で2m分追加となります。

項目	費用相場
2分3分（5.6kwまでに使用※一部を除く）	1500円〜3000円/m
2分4分（6.3kw以上に使用）	3000円〜5000円/m

配管化粧カバー

配管を綺麗に見せるための室内配管カバーと、見た目でけでなく雨や紫外線による劣化を防ぐ役目がある室外配管カバーがあります。

「配管カバーはつけないとエアコン的にまずい」と誤解されている方もいますが、必須ではありません。標準施工の化粧テープ巻き仕上げでも特に問題なくエアコンは使用できるので安心してください。しかし、「新居だし綺麗にしたい」「数年後の配管の劣化が心配・・・」という方はエアコン取り付け時に業者さんに相談しましょう。

項目	費用相場
室内配管カバー1mまで	8000円〜10000円
室内配管カバー曲がり	1500円〜2000円
室外配管カバー2mまで	4000円〜7000円
室外配管カバー曲がり	1000円〜1500円

なお、上記室外配管カバーの料金は一般的なSD77またはLD70という種類のカバーを想定しています。

室外機特殊設置

標準工事内容における室外機は「室内機と同一の階で平置き」という設置条件です。つまり、「室内機２階で室外機地面」「室外機はベランダの頭上金具の上に設置」というケースでは追加費用がかかります。

項目	費用相場
高所作業（室内機2階ー室外機地面）	3000円〜5000円/m
高所作業（室内機3階ー室外機地面）	8000円〜10000円
公団吊り	5000円（金具別）
壁面設置	5000円〜10000円（金具別）
屋根上設置	5000円（金具別）〜

なお室外機設置場所によっては搬入に人員が必要だったり、高所作業車やクレーン吊り上げ作業が必要なこともあり室外機設置場所だけで工事金額も大きく変わる場合があります。

配管貫通穴あけ

室内機と室外機を配管でつなぐために配管が通るための穴（一般的には直径65mm）が壁に必要です。もし穴あけが必要な場合には住宅の造り（木造・鉄骨・RC）と外壁の種類を確認し業者さんに伝えましょう。

新品エアコンを工事込みで購入の場合には配管穴あけ１ヶ所無料という業者さんも多いですが、別途費用がかかることもあります。また外壁が一般的なサイディング・モルタル壁でない場合には必ず追加費用がかかります。

項目	費用相場
サイディングやモルタル	0円〜2000円
タイル	3000円〜5000円
コンクリート	15000円〜20000円
ガルバリウム	5000円〜8000円

賃貸住宅や構造上、壁に穴を開けるのが難しい場合には「窓パネル」という部材もあります。窓パネルは窓サッシを使用するので建物に傷をつけることもありません。窓が従来の鍵で施錠できなくなる、隙間風が微量に入ってくるなどのデメリットはありますが、穴を開けずにエアコンを設置したいという時には業者さんに相談しましょう。

自動掃除機能＆加湿機能

最近は一般的になったフィルターの自動お掃除機能搭載エアコン。掃除したゴミ・ホコリをホースで外に排出するタイプ（現行panasonicのみ）と室内機内のダストボックスに溜める方式の機種があります。ホースで排出タイプの場合には作業工賃が加算されるのが常です。ダストボックスタイプの場合には特に追加費用はありません。しかし、自動掃除機能があると室内機重量が重くなるので重量加算がある場合もあります。

※2022年現在、panasonic機種はホースでの排出タイプとダストボックスタイプを切り替えできるようになっているようです。

加湿機能搭載エアコンですが、こちらはダイキン工業の「うるるとさららシリーズ」（通称：うるさら ）のみです。エアコンで乾燥する時期も加湿機能により湿度が保たれるという独自の機能です。

うるるとさららは加湿機能のために通常の配管（冷媒配管、電線、ドレンホース）に加え、加湿ホースが加わることや機械本体が大きく・重たくなるために追加費用がかかります。

項目	費用相場
自動お掃除機能搭載エアコン（排出タイプ）	2000円〜3000円
うるるとさらら	5000円〜10000円/m

たて桟金具

室内機を設置する壁に強度がない場合に使用されるのが、たて桟金具です。多くの場合、和室で使用されます。

項目	費用相場
たて桟金具	1000円〜2000円/m

隠蔽・先行配管

配管を壁の中などに通してエアコンを設置する場合の配管方法を隠蔽配管といい、隠蔽配管の中でも建築時に壁内に仕込まれた配管のことを先行配管と言います。

隠蔽・先行配管ではその状況により作業内容も変わるのが常ですので、基本的には写真や現場での見積もりが必要になるかと思いますので「料金表の工事料金でできる」と思われている方はご注意ください。

項目	費用相場
先行配管工賃	5000円〜10000円/m
点検口作業	3000円〜10000円
既設配管の洗浄 （エアコン入れ替え時）	30000円〜40000円
配管延長(2分3分配管)	2000円〜3000円
配管延長作業工賃	5000円〜8000円

エアカットバルブ

エアカットバルブとは、ドレンホースから外部の空気が部屋内に逆流してこないようにする逆止弁です。

高層マンションや機密性の高い住宅の場合、室内と室外の気圧差が大きいため室外の空気（気圧高）が室内（気圧低）に入ってこようとします。この時、冷房を使用し室内機に結露水が溜まっていると区逆流してきた空気で水が押され、「ポコッ」っと異音が発生することがあります。エアカットバルブをドレンホースに装着することでこの異音も解消できます。

項目	費用相場
エアカットバルブ（取付工賃込み）	1000円〜3000円

なお、エアカットバルブはホームセンターや最近では100円ショップでも売られているのでDIYで取り付けることも可能です。しかし、取り付け方を間違えると水漏れ等の原因にもなるので心配な場合には業者さんにお願いしましょう。

ドレン断熱

エアコンを冷房運転すると結露水が発生し、ドレンホースを通って室外に排出されます。この時、冷たい水が通るドレンホースも結露を起こすので室内を通るドレンホースについては断熱処理を施すことが必要になります。

通常のドレンホースに現場にて断熱処理を施す場合もあれば、すでに断熱加工されたドレンホース（断熱ドレン）を使用する場合もあります。どっちで施工するかは業者により異なります。

項目	費用相場
現場で断熱処理	1000円〜2000円/m
断熱ドレン	1000円〜2000円/m

なお、エアコンを使用する上でドレンホースの断熱は必須ではありません。しかし、断熱しないことでドレンホースが結露を起こすと水がポタポタと落ちることにあります。エアコン設置場所と配管穴が離れており、エアコン取付当日に職人さんから「ドレンホースの断熱が必要で1000円かかります」というようなことを言われたら「お願いします」としっかり断熱処理をやってもらいましょう

ドレン断熱については事前（現場詳細がわからない時）に案内されることも少ないので当日に追加請求となるケースが多いです。

２穴配管通し

部屋Aにエアコンを設置し、配管が部屋Aから部屋Bを通って外に出るというパターンの現場もたまにあります。このようなケースは料金表に掲載されていることも少ないですが、追加費用がかかります。

項目	費用相場
２穴配管通し	2000円〜3000円