エアコン工事における隠蔽配管のメリット・デメリット

エアコン工事において壁の中に配管を通すことを隠蔽配管工事と言います。隠蔽配管工事はメリットもありますが、それ以上にデメリットもあるので解説します。これから家を立てる人の中には「隠蔽配管」という言葉を初めて聞く人も多いと思います。でも「よくわからないけどいいや」とスルーしないでくださいね。10年後、20年後にエアコンのことで大きく悩む可能性があります。

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隠蔽配管とは

隠蔽配管先行配管

隠蔽配管でのエアコン取り付け工事とは、「室内機と室外機をつなぐ配管が壁や押し入れの中などを通っており、そこにエアコンを取り付ける」という意味です。特に建築時に壁内に配管を通した状態のものを「先行配管」と言います。隠蔽配管と言ったら、先行配管のことを指すことが多いので、ここでもそのように解釈してください。

隠蔽配管のメリット

外観が綺麗

まずあげられるメリットは外観が綺麗ということでしょう。配管が無駄に見えないのでスッキリした印象になります。設計士は家を綺麗に見せることも仕事なので、注文住宅などでは隠蔽配管で設計されていることも少なくありません。

中部屋にエアコンを設置できる

外壁に面していない中部屋にエアコンを設置したい場合で露出配管で施工すると室内を配管が長く通り外観的にも機能(排水)的にもよろしくありません。しかし、隠蔽配管にすることでそれらを克服できます。

隠蔽配管のデメリット

費用がかかる

住宅建築時に配管を壁内に仕込むのであれば仕込み費用がかかります。すでに建築済みでもエアコン取り付け工事において通常の料金+「隠蔽配管工賃」がかかります。取り付けだけでなく、取り外し時も追加費用がかかります。

壊れた時が大変

隠蔽(先行)配管の場合にはエアコンを買い換えた際も同じ配管を使用せざるを得ません。しかし、旧エアコンに合わせて配管や電線、ドレンホースは施工されているので新しいエアコンにした時にそれらが合わない(不足など)こともしばしばあります。現在、家電量販店等では「電線の延長接続は禁止」とされているため、隠蔽配管で電線が不足する場合にはエアコンを設置してもらえません(他の業者に依頼すればいいですが)。

さらに壊れたエアコンの取り外し方を下手な人がやると、最悪その隠蔽されている配管は再使用できなくなるか、壁を壊さなければなりません。たまに引越し業者などの隠蔽配管での取り付けのことを知らない人が適当に配管をぶった切ってエアコンを取り外していくこともあります。

壁内トラブルを発見しにくい

隠蔽配管の最大の恐怖は水漏れです。壁内でドレンホース抜けなどで水漏れが起きていても気付くのが遅れます。気づいた頃にはクロスも柱も腐食が始まっているなんてことも・・・。

水漏れ以外にも配管からのガス漏れやネズミによる電線かじりが起きる可能性もあります。これを修理するには壁を壊さなければならないので、隠蔽配管にする場合には点検口をいくつか設けておくなどの策をとっておくといいでしょう。

機種に制限がある

隠蔽配管の場合、壁内に仕込みれるのは冷媒配管、電線、ドレンホース(塩ビ)だけです。

排気ホースで排出タイプの自動掃除機能エアコンや加湿機能エアコン(ダイキン製うるさら)は通常の配管に+1本のホースが必要ですが、その仕様上隠蔽配管では取り付けできません。

※自動掃除機能でもダストボックスタイプの場合には隠蔽配管でも問題ありません。なお、排気タイプはpanasonic製のみ残っていましたが、2021年モデルEXシリーズでは排気タイプとダストボックスタイプの切り替えができます。詳しくはこちら

隠蔽配管でのエアコン取り付け費用

工賃

隠蔽配管工賃は+5000円〜くらいが相場でしょうか。隠蔽配管も色々な状態があるので可能であれば現地にて見積もりしてもらった方がいいです。現地見積もりが難しい時は写真を送るなどしましょう。

配管延長

前述しましたが、壁から出ている配管が短く取り付けるエアコンに接続できない場合には配管の延長が必要で費用がかかります。さらに配管サイズが取り付けるエアコンに合わない時にも異径配管の接続が必要になります。

配管洗浄

旧エアコンから新エアコンに買い換える際に、使用されているガスの種類が違うと配管の洗浄を行わなければなりません。具体的に言うと旧エアコンのガスの種類がR22で、新エアコンのガスがR410AまたはR32の場合です(ルームエアコン)。異なるガス(厳密には冷凍機油)が混ざると機械を痛めることになるので配管内を綺麗に洗浄する必要があります。ちなみにR410AからR32(その逆も然り)の場合には成分がほぼ一緒なので洗浄の必要はありません。

旧エアコンのガスがR22でも取り外し時まで問題なく動作ししっかりポンプダウンできれば配管洗浄をしなくても大丈夫なこともありますが、洗浄した方がいいことは間違いはなく、この辺は一業者さんに相談しましょう。

配管洗浄は2万〜3万円が相場です。

まとめ

隠蔽配管とは壁内に配管を隠すことでスッキリした見た目になることや中部屋にエアコンが設置できると言うメリットの一方で、費用がかかったり工事に祭してトラブルが多いなどデメリットもあります。

設計士やハウスメーカーは家を綺麗に見せることも仕事なのであまり隠蔽配管のデメリットについては言及しませんが、工事業者の大半は「長い目で見たら通常の露出配管の方がいい」と言っています。当然著者の私もその一人です。

隠蔽配管工事もその状況は様々です。現場調査してもらったり、写真を見てもらったりして信頼できる業者さんに依頼してください。

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