現役職人が解説!エアコンから出る臭いの原因とその解決方法

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エアコンから出る臭いの原因

エアコンから異臭の原因が主に汚れ・カビ・生活臭ですが、それらがエアコンのどの部分で発生しているかによって対処の仕方も変わってきます。ここでは5つのケースを紹介します。

熱交換器の汚れ

熱交換器

エアコンは上部から外気を取り込み、取り込まれた外気は熱交換器を通って冷たくなったり暖かくなり室内機に送り出されます。空気吸い込み部にはフィルターがあり大きなホコリなどはそのフィルターでキャッチできますがフィルターの網目よりも細かいチリは熱交換器の隙間に入り込みます。

長い年月放置しておくとチリが大きくなり生活臭や人間やペットなどの皮脂・毛も取り込み異臭の原因となることがあります。

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室内機のドレンパンの汚れ・カビ

ドレンパン

冷房使用時には熱交換器で大量の結露水が発生します。発生した結露水は同じ室内機のドレンパンという結露水の受け皿のような部分に溜まり、ドレンホースを通って室外に排出されます。

熱交換器で発生した結露水は熱交換器内のチリや空気中のカビ胞子と共にドレンパンに流れるため、そのような水がある程度ドレンパンに残っているとドレンパンが汚れ異臭を放ちます。特にエアコンを使っていないときのその湿度と温度はカビ繁殖にとっては好条件になります。

エアコンの設置状況によって水が溜まりやすくなっている場合もあります。

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送風ファンの汚れ・カビ

送風ファン

風を送り出すファンにも汚れが付着します。特に部屋が荒れていたりペットがいる場合には2年〜4年くらいでファンの1枚1枚の羽根にホコリや皮脂、タバコのヤニが付着し悪臭を室内機に送り出していることがります。

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ドレンホース内の汚れ・カビ

ドレンホース

冷房時に熱交換器で発生した結露水が流れるドレンホースですが、その上流(熱交換器やドレンパン)から流れてきたゴミ・汚れも流れます。それが室外まで排水されずドレンホースに残ってしまうとそこでさらにカビが発生したり、ヘドロ化することがあります。そしてその匂いがドレンホースから室内に逆流して異臭の原因になります。汚いエアコンを取り外すとドレンホースから茶色やピンクのカビ?ヘドロ?が流れ出てくるのは業者だったら1回くらいは経験していることです。

またドレンホースの施工の仕方で水が流れにくくなっている(そうなってしまう)現場も多く、その場合には湿ったドレンホースの中で自然にカビが発生することもあります。

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エアカットバルブの汚れ・カビ

エアカットバルブ

エアカットバルブとはマンションなどの高気密住宅で室外に出ているドレンホースから空気が室内に逆流しないように取り付ける部品です。

エアカットバルブはドレンホースの途中に取り付けるのが常ですが、設置後ずっと放置しておくとエアカットブルブに汚れが溜まりその異臭が室内まで遡って異臭の原因となることがあります。

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臭いが気になる時の対処方法

原因がわかっても「どうしたらいいのかわからない」って方もいると思いますので対処方法をご紹介します。

熱交換器やドレンパン汚れの場合

ご自分で掃除するにはかなり厳しい場所です。エアコンをある程度分解しなくてはいけません。熱交換器掃除用のスプレーが市販されていますが、スプレーで綺麗になったように見えても実際には熱交換器の隙間の奥にいっただけのパターンがかなり多いです。

応急措置的な対処方法ですが、暑い(湿度が高い)日に窓を全開にして冷房最低温度で1時間〜2時間程度運転させます。そうすることで新たな結露水が大量に発生し古く異臭を放つ水分や汚れをある程度流し落とすことができます。

この方法で一時的に臭いは軽減されますが、またすぐに異臭がすることもあるのでエアコンクリーニング業者に掃除を依頼することをオススメします。エアコンクリーニングの中でもドレンパンの洗浄も必要な場合は分解クリーニングを依頼しましょう。

送風ファン・その周辺の場合

送風ファンに付着した汚れは歯ブラシなどで掃除することができます。

まずはゴミや洗浄剤が垂れないように養生をします。コンセントから電源を抜き、風が出るところから洗剤をつけた歯ブラシで細く掃除してみてください。汚れがひどい場合には何回か繰り返したり、洗剤を染み込ませて時間を置いてから歯ブラシで掃除してみてください。最後に霧吹きなどで大量に水をかけ(電装部分にかからないように注意)、汚れを洗い流したら送風運転を行い残った水分を飛ばします。

「自分で掃除するのが難しい」「掃除したけどまだ汚い」っていう場合にはエアコンクリーニング業者さんへ依頼しましょう。

ドレンホースの場合

ドレンホース交換方法

ドレンホース交換方法を紹介します。

エアコンの配管にカバーが施されている場合はカバーを取り外し、テープで巻かれているときはそのテープを剥ぎ、ドレンホース(および配管・ケーブル)全体が見られるようにします。ドレンホースはどのメーカーも室内機から30cmくらいの場所に接続部分があるのでテープをとり新しいドレンホースに接続し直します。なお、室内機から30cmくらいのドレンホース(接続部分から室内機側)は基本的に交換できないのでそのままにして置いてください。

もしドレンホースの室外部分が水平に数十cm〜数m伸びていたり、少したわんで水が溜まってそうなところがあれば、そこでカビや汚れが溜まっていることが多いのでドレンホースを持ち上げて揺すってみたりその部分だけ交換するだけで解決することもあります。

ドレンホースはホームセンターで数十cm単位で購入できます。

エアカットバルブの場合

エアカットバルブに汚れがある場合にはエアカットバルブをドレンホースから取り外して水洗いするしかありません。

エアコンのメンテナンスについて

フィルターの掃除はこまめに

フィルターにホコリが付着すると、エアコンの効きが悪くなるだけでなく、その中のカビ胞子などがずっと室内機に入り込むことになるので室内機内部も汚れやすくなります。

夏場の使用頻度が多い場合は2〜3週間に1度はフィルターの水洗いはしたいところです。自動掃除機脳が搭載されているエアコンでもその細かい網目に目に見えないような塵がついていることもあるのでよく掃除した方がいいです。

冷房シーズンが終わったらとりあえず乾燥

冷房を使わない時間が長かったり(数日程度の旅行なども含む)、夏シーズンが終わるときにはエアコンの中を乾燥させることでカビの発生を抑えることができます。

まず大量の結露水を発生させ古く小さな汚れを洗い流す目的で、暑い(湿度が高い)日に窓を開けて最低温度で冷房運転1時間程度行います。そして送風運転をまた1時間程度行い内部を乾燥させます。

内部クリーン機能について

自動的にエアコン内部を送風や暖房で乾燥させてくれる機能が内部クリーンです。なお、最近の機種は標準で搭載されているのでこの機能がある場合には内部クリーンを使用しましょう。

一定時間以上冷房、除湿運転を行うと運転停止後に自動で内部クリーンをしてくれます。状況によってはモワッとした風が出ることもあるので自動内部クリーンを行いたくない場合には冷房(除湿)運転停止後にもう一度リモコンで停止ボタンを押せば止まります。

凍結洗浄機能について

「凍結洗浄とはエアコン内部の熱交換器を凍らせて霜を付け、たくわえた霜を一気に溶かして汚れを洗い流す機能です。清潔な状態にし、ホコリの目詰まりによる性能の低下も抑えます。」

引用「凍結洗浄」の動作条件や機能を知りたいです。

凍結洗浄により熱交換器はは綺麗に保たれていて効果はあるという声をよく聞きます。しかし、あくまで綺麗にできるのは熱交換器であり、そこから落ちた汚れはドレンパン、ドレンホースを通ります。設置状況等により水の流れがあまりよくない場合ですと凍結洗浄後の乾燥で乾かしきれない水分とその汚れが長期間室内機中(またはそれにつながる部分)に溜まることになるので必ずしも「カビが生えない」ということはなさそうです。

エアコンクリーニングについて

自分でやる

ある程度エアコンを分解するスキルやエアコンの構造を知っている方であれば自分でクリーニングしてしまう人もいます。最近ではYouTubeでも参考になるエアコンクリーニングの動画がたくさん出ています。

しかしそのような動画のようにうまくできる人はごく僅かだと思います。大半の人はホームセンターや薬局で販売されているエアコンフィンやファン専用のスプレーを使って掃除していると思います。

しかし高圧洗浄機等を使用せず行うクリーニングで綺麗にできるのは表面のみで、奥の方に汚れが残るケースも少なくありません。「掃除したのにすぐにカビが生えた・・・」ってことも珍しくありません。大した汚れも目視で確認できず特に臭いもしないのであればスプレー等の簡易的な掃除でもいいと思いますが、「カビ(黒い斑点)が見える」「臭いがひどい」場合にはエアコンクリーニング業者に依頼した方が良いと思います。

業者に任せる

一般的なクリーニングと完全分解クリーニング

まず、「エアコンクリーニング」と言っても大きく分けて2種類あります。

最も一般的なのが壁に取り付けたまま外装を外して洗剤をかけ高圧洗浄するクリーニング方法です。1時間〜1時間30分程度で完了するこのクリーニングでもそれなりに綺麗になりますが、目視できない熱交換器の裏側や奥に汚れが残ることがあります。また、お客様宅で全ての洗浄を行うので外装やフィルターなどを洗うときに庭やベランダが汚れることもあります。マンションなどではお風呂場で行うことも多いです。

もう一つのクリーニング方法が完全分解クリーニングです。

完全分解クリーニングでは、エアコンを壁から取り外し業者が持ち帰って分解・洗浄・組み立てを行い後日再設置を行います。壁につけたままではできない洗浄も行えるのでカビの原因を根本から洗い流してくれます。高度な技術や手間・時間がかかるので費用はかかりますが、依頼する価値は十分にあるかと思います。洗浄が終わるまでエアコンがなくなってしまうので暑くなる前やエアコンを使用しないシーズンに依頼しましょう。

費用について

一般的なクリーニングの場合の料金相場は8,000円〜10,000円、完全分解クリーニングは20,000円〜30,000円です。また、自動掃除機能などを搭載した多機能エアコンの場合には分解等が大変なので基本費用に5,000円〜8,000円程度の追加費用がかかります。

安く抑えるためのポイント

エアコンクリーニングを安く抑えるポイントは主に2つ、

  • ・繁忙期(5月〜9月、12月)を避ける。
  • ・多機能エアコンを買わない。

夏前はこれから「綺麗なエアコンで生活したい」という人で溢れかえり、夏が終わる9月くらいは冬(または来年の夏)までエアコンを使わないから夏にたまった汚れをとりたいという人の依頼があります。もし、繁忙期前の3月〜4月に引越しがありエアコンの移設もあるのであれば同時にクリーニングを頼むと費用的にもスケジュール的にも都合が良いと思うのでオススメです。

多機能エアコンはメンテナンス性がよくないのでそもそも購入しないという選択もアリです。実際、エアコン工事業者やクリーニング業者さんは自分家ではシンプルなエアコンを使っているケースがかなり多いです。

またエアコンクリーニング業者さんはたくさんいますが、くらしのマーケットさんですと「モニター価格(新規出店者が行なっている)」として最安4,500円(2022.8月現在)で依頼できる業者さんもいます。「安すぎて心配・・・」という場合には顔写真やクチコミをみて判断もできるのでオススメです。

まとめ

エアコンからでる臭いの原因は主にカビ・汚れです。比較的軽度の汚れやドレンホース内の汚れであれば自分で対処できるかもしれません。しかし汚れがひどい場合やエアコンを分解しなくては掃除できない場所ですとエアコンクリーニングを業者さんに依頼しなければ解決しません。

エアコンから異臭がするまま放置すると汚れが広がり、電気代がかかる、エアコンが効かなくなる、水漏れを起こすなどの問題が出ることも珍しくないので早めに対処するようにしましょう。

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