家庭用エアコン取り外し方法を失敗例を参考に解説します
DIYでやるメリットデメリット
きっとこの記事を読んでいる人は「エアコンを取り外しをDIYでやろう!」って思っている人がほとんどではないかと思います。そう言う方はまずDIYで行うメリット、デメリットについて知っておいて下さい。
メリット
- ・業者に依頼するお金が節約できる
- ・経験値が残る
何と言ってもDIYのいいところはお金がかからないことだと思います。エアコン取り外しに必要な道具は500円くらいで揃います(最低限の道具のみ)。ちなみに業者に依頼すれば4000円〜8000円程度です。
デメリット
- ・怪我や事故を起こす可能性がある
- ・エアコンや家を壊す可能性がある
エアコン取り外しは「簡単」「10分でできる!」など言われますが、それは簡単な現場を慣れている人がやった場合です。全くの素人さんがいきなり10分で簡単にできるわけがありません。ましてやエアコンの中には高圧のガスが入っており、これを室外機に回収する作業(ポンプダウン)もあるので基本的な取り外し方法だけでなく、エアコンの仕組みや挙動等をわかっていなければ大きな怪我や事故につながることもあります。
適切かつ安全に作業できなければエアコンだけでなく家(の壁)を壊してしまう可能性も。失敗した時の代償は結構大きいので、やはり業者さんに依頼した方がいいでしょう。
エアコン取り外し手順
基本的な取り外し手順をDIYによる失敗例も交えながら紹介します。
道具
- ・ニッパ(基本的に使わないが、念のため)
- ・モンキーレンチ(配管のナットを外すのに必要)
- ・電動ドライバー(ビスを取り外すのに必要)
- ・カッター(テープ等を切る)
- ・六角レンチ(4mと5m)(ポンプダウン時に必要)
- ・ビニールテープ(配管をまとめたり、配管の養生に必要)
- ・養生用マット(部屋に傷がつかないように)
- ・脚立、梯子(安全に高所作業するために)
- ・ゴミ袋
上記道具は最低限必要なものです。室内機および室外機の設置状況により必要な道具が増える場合もあります。
部屋の養生
室内床に傷がついたり、室内機取り外しの際に水が漏れてきたりすることがあります。なるべく厚手のマットや毛布で養生します。
ポンプダウンのため冷房をかける
ポンプダウン(室外機へのガス回収)のため、冷房運転を行います。夏はリモコンの設定温度を一番低く、冬場はエアコン本体のスイッチで強制的に冷房を行います(「強制冷房運転」と言います)。
強制冷房の方法は各メーカー異なりますが、基本的にはエアコン本体の自動または応急運転ボタンの長押し。室内機全面パネルを開けた右側または室外機の側面にその方法が書いてあることが多いです。
強制冷房運転はリモコンのボタンや設定とエアコン本体のボタンを併用する場合もあるので必ずリモコンは用意しておきましょう。特に古い機種では必要な場合が多いです。
【失敗例】
- ・強制冷房ができていなく暖房運転になってしまう。
室外機での作業
室外機が動きはじめ、室内機から冷たい風が出ていることを確認できたら、室外機側面カバーを取り外します。そこには配管接続部分あるので、モンキーで配管接続部分の横のキャップ(2つ)を取ります。
ポンプダウンを行う
細い配管(2分配管)が接続されている方(高圧側)に六角レンチを差込み、弁を時計回りに回します。弁が閉鎖され、ガスが送られる経路が遮断されます。
その約2分後(マニホールド使用時は気圧が0になったら)、太い配管(3分または4分配管)の方へ六角を差込、同様に時計回りに回します(これで室外機にガスがすべて回収されたはずです。なお配管の長さや状況によりポンプダウン時間は変わります。圧力計を使用していない場合には注意が必要)
エアコンの運転を停止させ、ルーバーが閉じ、ファンが停止したら電源プラグをコンセントから抜きます。
※弁操作前にもし冷房運転中に配管接続部に霜がついて白くなっているようであればガス不足になっている可能性がです。一定量以上不足すると霜さえつかなくなります。
【失敗例】
- ・室外機が動いていないのに弁を閉鎖してしまう。
- ・ポンプダウン時間が短すぎたり長すぎたりしてうまく回収できない(危険)。
配管と電線を取り外す
配管のナットを緩めるには2つのモンキーレンチを使用します。細い方(2分配管)の配管から取り外し 、2分配管が無事外れたら太い方(3分、4分)も同様に外します。相当な力が必要です。無理に力を入れると怪我やエアコンの損傷につながるので慎重に行います。
配管接続部はゴミが入らいないようにキャップなどで養生しておきましょう。粘着性ビニールテープを使用する時は配管接続部に直接巻くと粘着物質が付着するので粘着性のないテープなどで処理した上からビニテで処理しましょう。
養生しないとゴミが混入することがあり、再度取り付けた際の(早期)故障につながる可能性があります。
【失敗例】
- ・配管のナットが硬くて取れない
- ・電線が端子台から抜けない
室内機側の配管取り外し
室内機側の配管接続部は表に出ている場合と、エアコン裏に隠れている場合があります。隠れている(配管が左側から出ている)場合、慣れていない人は取り外しに失敗する可能性もあります。詳しくは取り外し失敗例を参考にしてください。
室外機のときと同様、室内側の配管のナットもモンキーで緩め外します。稀に室内側配管がつながったまま室内機を取り外している方がいますが、配管の折れ等の損傷の原因となりますのでおやめください。
室内機を取り外す
配管が外れたら、いよいよ室内機を壁から下ろします。
室内機は機種により多少外し方が異なりますが、下端の2か所を親指で押す(または下に引く)ことでフックが外れ、上に持ち上げながら外すことができます(メーカー・機種・設置状況によりコツが必要)
室内機を外すと据付板が壁に固定されているのがわかるので、そのビスを電動ドライバーで抜き据付板も取り外します。据付板を留めているビスのネジ山が潰れていたり、DIYレベルの力の弱い電動ドライバーではビスが取り外せないことがあります。そのような時には「ネジザウルス」という工具がおすすめです。
エアコンを取り外した後のこと
壁の配管壁穴の処理
配管が通っていた壁の穴は通常、パテで塞ぎます。マンションでは専用のカバーがあることがほとんどなのでそのカバーを使用します。
「パテ埋めが嫌だ」という場合には専用のカバーがホームセンターでも売られていますし、取り外し工事を業者に依頼している時にはその業者に事前に相談してください。概ね1000円〜2000円にて対応している業者が多いです。
コンセントの電圧切替
賃貸の家でエアコンを設置した際にコンセントの電圧を変更した方は退去時に原状回復のためにエアコン取り外しと同時に電圧も元に戻さなくてはいけません。忘れていた場合、退去後に物件オーナーから割高な請求をされる可能性もあるので要注意です。
なお、電圧切替とコンセント交換作業は国家資格の電気工事士資格がなければ作業できないので資格がない場合にはDIYでの作業も禁止です。
不要なエアコンの処分
取り外したエアコンが不要であればその処分もしなくてはいけません。不要エアコンの処分については「不要エアコンの処分方法」をお読みください。
まとめ
エアコン取り外しは基本設置であれば難しい作業ではないですが、全くの素人さんにとって「難しい作業ではない」と言うことはできません。現にDIYで失敗している方を結構みてきました。
特別な事情がない限り、業者さんに依頼し安全かつ適切に取り外してもらいましょう。
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